今回レビューするのは、配信や歌収録向けマイクとして必ずおすすめに上がる定番マイク、 audio-technica AT2020 です。 マイクはスペック表だけだと違いが分かりにくく、実際には 「声がどう聞こえるか」「ノイズをどれだけ拾うか」「使いやすいか」 がかなり重要です。
そこで今回は、音声サンプルを掲載しつつ、音質・無音時ノイズ・タイピング音の拾い方・OBSで軽く処理した後の変化までチェックしていきます。
同社から出ているダイナミックのAT2040との比較や、隠れライバル機として上げられるLEWITT LCT 240 Proとの比較、オーディオインターフェースのAT-UMX3と組み合わせた音声などもあります!
audio-technica AT2020は、クリアで明瞭な音質と扱いやすさを両立した、定番コンデンサーマイクです。
癖のないニュートラルなサウンドで、声・歌・楽器まで幅広く対応。金属筐体の質感の高さとシンプルで美しいデザインも魅力で、特にホワイトモデルは白デスク環境との相性が抜群です。初めての1本にも、一歩上の音質を目指したい方にも自信を持っておすすめできる一本になっています。
ただし、XLR接続専用のためオーディオインターフェース・ショックマウント・マイクアームなど周辺機材が必須で、トータル予算は45,000円〜60,000円程度を見込んでおく必要があります。また、コンデンサーマイクの特性上、部屋の反響やノイズ環境の影響を受けやすい点には注意が必要です。機材と環境さえ整えば、配信・歌ってみた・宅録まで、一段上の音声品質を実現できる製品です。
こんな人におすすめ!
- 自分の声をそのまま自然に届けたい方
- 配信・歌ってみた・楽器収録など幅広い用途で使いたい方
- 白デスク環境を整えている方(ホワイトモデル)
- プロっぽい音質に一歩踏み出したい方
こんな人には向かない!
- 部屋が反響しやすい、環境ノイズが多い方
- オーディオインターフェースや周辺機材に予算を割けない方
- 声に迫力や厚みを求めたい方(→上位機のAT4040やダイナミックのAT2040を検討)
audio-technica AT2020の評価
| 項目 | 評価 |
|---|---|
| 音質 | (4.7) |
| 無音時ノイズ | (4.3) |
| タイピング耐性 | (4.3) |
| 使いやすさ | (4.0) |
| コスパ | (4.5) |
- ノイズに強く、使いやすいマイク
- 低音域の厚みが丁度よくて、リッチさとクリアさが両立している
- 近接効果が弱めで、口を近づけてもクリアめな音
- 金属筐体で質感が高い
- シンプルなデザインでプロ機材感が強い
- ゲインが稼げるオーディオインターフェースやインラインプリが必要
- ショックマウント・アームの導入は必須級
audio-technica AT2020の基本仕様
| 製品名 | audio-technica AT2020 |
|---|---|
| 接続方式 | XLR |
| マイク方式 | コンデンサーマイク |
| 指向性 | カーディオイド |
| 周波数特性 | 20~20,000Hz |
| 感度 | −37dB(14.1mV) |
| 最大SPL | 144 dB |
| 参考価格 | 13,200円 →Amazon |
スペック表だけを見ると、ハイパーカーディオイドでノイズに強いダイナミックマイクという印象ですが、マイクは実際に録ってみるとかなり個性が出ます。
そのため本記事では、スペックよりも 実際の録音結果と使い勝手 を重視して見ていきます。
外観・付属品をチェック
付属品一覧

- マイク本体
- 3/8から5/8インチネジへの変換アダプター
- ショックマント(セットで購入時)
- ポップフィルター (セットで購入時)
- 説明書類
※今回ホワイトモデルの3点セット商品を購入したため、ショックマント・ポップフィルターが付属。
本体デザインと質感





今回はホワイトモデルを購入しており、本体はめっちゃ白です。
黄ばみのあるホワイトだったり、差し色で別の色が入ってたりもなく、純粋無垢な白で、美しい見た目をしています。丸形なのも相まって可愛いですね。

マイクを使用する際はこの面に向かって喋りましょう。
カラオケマイクみたいに、マイクのトップに向かって喋ってたり、反対側に向かって喋って使用してしまっている方もいるとか、聞いたことがあるのでこの点は注意してください。
側面のメーカー名の印字がある面に向かって喋りましょう。

ショックマントとポップフィルターも完璧なまでのホワイトです。
ポップフィルターは金属製で、質感がかなり高く、ショックマントに関してもしっかりした造りをしています。
流石オーテク!
audio-technica AT2040の音質をチェック
収録条件について
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 録音ソフト | Audacity |
| オーディオインターフェース | LEWITT Connect2 |
| XLRケーブル | オーディオテクニカ BX9 |
| USBケーブル | 全て付属の物を使用 |
| アーム | Alterzone ALZ-M5 |
| 音量調整 | 同基準で調整 |
| マイクと口元の距離 | 15cm |
※録音レベルは通常時で-12dB狙い
※最終調整にて-16LUFS、TruePeak -1dBTP
※マイクと口元の距離は15cm、向きは正面
音声サンプル一覧
1. 素の読み上げ音声
条件 : 15cm / 無加工 / 環境音なし
2. 環境ノイズありの読み上げ音声
条件 : 15cm / 無加工 / 環境音あり
3. タイピングあり読み上げ
条件 : 15cm / 無加工 / 環境音あり
4. OBSで軽く処理した後の音声
条件 : 15cm / 無加工 / 環境音あり / ノイズ抑制・コンプ
5. 距離比較サンプル
条件 : 10cm → 20cm → 30cm / 無加工 / 環境音あり
音質の総評
クリアで明瞭さのある音で、全体的に癖が全くないため、幅広いシーンで活躍してくれそうな音でした。声をメインとするVC・配信・会議はもちろん、歌や楽器の収録にも十分使えるレベルです。
上位機種と比べると、明瞭さという点では負けていない物の、迫力の部分では明確に劣っており、声の厚みを表現するのが難しいです。宅録のような用途になってくると、AT4040のような上位モデルを検討したいかなと、個人的には思います。
が、初めての1本であれば、かなりおすすめできます。
サンプル別の感想
1. 素の読み上げ音声
チェックポイント : 声の自然さ、明瞭感
- 非常にクリアで明瞭な音
- 変な癖や特徴が無く、ニュートラルな音
- ポップノイズやリップノイズなどは入っていない
- 薄っすらホワイノイズが入っているが、コレはオーディオインターフェース側の問題の可能性が高い
2. 環境ノイズありの読み上げ音声
チェックポイント : 環境音の拾い方
- 想像とは真逆で、ノイズがそこまで入っていない
- 距離15cmであればPCのファンノイズやエアコンの音など気になりにくい
3. タイピングあり読み上げ
チェックポイント : タイピング音の拾い方
- タイピング音はそこそこ入っていますが、めっちゃ気になるってほどでは無いです
- デスクからの衝撃音は全く入っておらず、ショックマントの効果を感じます
4. OBSで軽く処理した後の音声
チェックポイント : 加工耐性、仕上がり
- タイピング音はほとんど聞こえなくなる
- 若干ノイキャンが効いてる感は出てしまうものの、明瞭さは顕在で、配信とかでも十分使えるレベルの音
5. 距離比較サンプル
チェックポイント : 近距離、遠距離耐性
- 近接効果はそこまで強くないが、距離10cmだと明瞭さが少し落ちる印象がある
- 距離20cmからノイズが目立ちだし、反響感も増してくる
- 吸音処理をしていない一般的な部屋の場合、距離30cmで使うのは避けたい
このマイクの音を一言でまとめると
「クリアで明瞭さのある音。自然で癖のない音が録れる、比較的扱いやすいマイク」
audio-technica AT2020の使い勝手をチェック
接続のしやすさ

AT2020はXLR接続にのみ対応しているため、マイク以外にもオーディインターフェース、XLRケーブルが必要です。また、スタンドもしくはアームも必要になってくるので、AT2020を導入するにあたり、ある程度の出費は覚悟しておいたほうが良いです。
オーディオテクニカからでている製品のみで全てを揃えることが可能で、製品と価格を以下にまとめておきます。
| カテゴリ | 型番 | 価格 | セール時 |
|---|---|---|---|
| マイク | AT2020 | ¥13,200 | ¥11,880 |
| オーディオIF | AT-UMX3 | ¥19,800 | ¥15,600 |
| ショックマウント | AT8458a | ¥4,400 | ¥3,700 |
| ロープロアーム | AT8705 | ¥16,500 | ¥12,500 |
| ポップフィルター | AT8175 | ¥3,300 | ¥3,000 |
| XLRケーブル | BX3/3.0 | ¥3,960 | ¥2,800 |
| 合計 | ¥61,160 | ¥49,480 | |
ホワイトモデルで揃えた場合
| カテゴリ | 型番 | 価格 | セール時 |
|---|---|---|---|
| マイク + SM + PFセット | AT2020 CWH | ¥22,000 | ¥16,500 |
| オーディオIF | AT-UMX3 WH | ¥21,780 | ¥16,335 |
| マイクアーム | AT8700J WH | ¥12,100 | ¥8,600 |
| XLRケーブル | BX3/3.0 WH | ¥3,960 | ¥2,800 |
| 合計 | ¥56,760 | ¥44,235 | |
ロープロファイルマイクアームのホワイトモデルが無いため、通常タイプのアームで計算しています。
ロープロファイルマイクアームは、中華モデルも結構おすすめで、価格は5,000円程度で購入可能ながらも、質感も悪くはなく、実用的です。
私もロープロファイルマイクアームは5,000円程度で買える物を使用しています。
マイクアームとの取り付け

ダイナミックマイクなので、口元との距離を近づけて使用したく、基本的にスタンドではなくアームを購入した方が良いです。
画像はロープロファイルマイクアームと組み合わせています。
ショックマウントの導入

私が購入したのはホワイトモデルのAT2020・ショックマウント・ポップフィルターがセットになった商品なので、ショックマウントを使用する以外のマウント方法ができず、音声検証ではショックマウントなしバージョンを試せていません。ご了承ください。
画像のショックマウントはオーディオテクニカのAT8458aです。
取り付け方法は簡単で、ショックマウントをアームに固定し、上からマイクを穴に通してはめるだけです。ネジ止めなどは必要ないです。
ショックマウントの必要性に関していうと、私は必須だと思っています。たとえ友達通しのVCとはいえ、キーボードなどをタイピングした際の衝撃音がかなり入ってしまうため、せっかくの良いマイクが台無しになってしまいます。
せっかくAT2020を購入するなら、ショックマウントも合わせて購入しましょう。
初心者でも扱いやすいか
結論としては、ショックマウント・ポップフィルター・アームをキッチリ揃える予算があれば、初心者でも問題なく使用できます。
口元との距離を15cmにする。ノイズが多い場合は10cmくらいにする。また、マイクのトップではなく、側面に向かって喋る。この2点を意識すれば良い音が取れます。
推奨オーディオインターフェースのスペック
AT2020は感度 -37dB (14.1mV) のコンデンサーマイクで、ダイナミックマイクと比べて出力が約16dB(約7倍)大きく、ゲイン要件は非常に緩やかです。ファンタム電源(+48V)の供給が必須である点を除けば、エントリー機でも十分に実用的な音量が得られます。
使用距離別の推奨ゲイン量
| マイクと口元の距離 | 推奨される最大ゲイン |
|---|---|
| 近接(10〜15cm) ベストポジション | 30dB前後でOK |
| 中間(20〜25cm) | 40dB前後 |
| 離れた位置(30cm以上) | 45〜50dB前後 |
※製品スペックとAIツール(Claude)による算出
選択肢
AT2020の場合、市場にあるほぼすべてのオーディオインターフェースでゲイン不足は起こりません。そのため、ゲイン量よりも以下の要素で選ぶ方が満足度が高くなります。
- プリアンプの音質 — 安価なモデルは低域の厚みや高域の伸びに差が出ます
- S/N比(ノイズの少なさ) — AT2020はS/N比74dBと高感度なので、IF側のノイズも拾いやすい
- ファンタム電源の安定性 — 電圧が不安定だと音質が劣化する
- ループバック機能・配信向け機能の有無 — 配信用途であれば必須
最大ゲインだけ見れば、どのモデルでも口元30cm以上の離れた位置で使っても問題ありません。ただし、コンデンサーマイクの繊細な音をしっかり活かしたい場合は、プリアンプの質がいい中価格帯以上を選ぶのがおすすめです。
参考:主要オーディオインターフェースとAT2020の相性
| モデル | 最大ゲイン | AT2020との相性 |
|---|---|---|
| LEWITT Connect 2 | 72dB | ゲイン余裕あり、音質も良好 |
| Focusrite Scarlett 2i2 (4th Gen) | 69dB | プリアンプ音質が定評あり、相性◎ |
| MOTU M2 | 60dB | ESSコンバーター採用でクリア、音楽制作向き |
| Steinberg UR22C | 60dB | ヤマハD-PRE搭載で温かみのある音 |
| Focusrite Scarlett Solo (4th Gen) | 57dB | エントリー定番、AT2020に十分 |
| Yamaha AG03MK2 | 約46dB | 配信向け、AT2020なら余裕あり |
| audio-technica AT-UMX3 | 数値非公開 | AT2020を口元30cmで使う前提で最適化設計 |
※AT2020はコンデンサーマイクで出力が大きいため、上記すべてでゲイン不足にはなりません。選ぶ基準は「ゲイン量」ではなく「プリアンプの音質」「S/N比」「必要な機能」になります。
※音声サンプルはLEWITT Connect 2を使用。AT2020の明るくクリアな音質を素直に引き出せました。
配信向けミキサー選びの注意点
配信者に人気の高いYamaha AG03MK2やaudio-technica AT-UMX3は、どちらもコンデンサーマイク(特にAT2020クラス)を主なターゲットに設計されているため、AT2020との相性は非常に良好です。
特にAT-UMX3は、開発者インタビューによると同社AT2020を口元から30cm離して使うことを前提に設計されており、マイクゲインのつまみに印字されている白いラインの位置に合わせるだけで、AT2020の最適なゲインが得られる仕様になっています。初心者でもゲイン調整で迷わない設計です。
一方で、これらの配信向けミキサーは音楽制作用の本格的なオーディオインターフェースと比べると、プリアンプの音質やA/Dコンバーターの解像度で差が出る場合があります。ボーカル録音や楽器録音といった音楽制作メインでAT2020を使う場合は、MOTU M2、Focusrite Scarlett 2i2、Steinberg UR22Cなど音楽制作向けのインターフェースの方が満足度が高くなります。
T2020は「ほぼどんなオーディオインターフェースでもちゃんと鳴る」優秀なマイクです。ゲイン量ではなく、用途に合わせて機能と音質の方向性を選ぶのがAT2020ユーザーの正しい選び方です。
配信も音楽制作もこなしたい → LEWITT Connect 2、Scarlett 2i2
配信メインでシンプルに始めたい → AT-UMX3、AG03MK2
音楽制作・宅録メイン → MOTU M2、Scarlett 2i2、UR22C
比較 : 他のマイクとの違い
ダイナミックマイクとの比較 (audio-technica AT2040)
ノイズの少なさ、反響の少なさ、といった環境がある程度整っている場合はAT2020の方が良い音だなと感じます。音の解像感の高さや繊細さはかなり上です。ただ、環境が整っていない場合はAT2040の方が良い音になりやすく、どんな場面でも扱いやすいです。
どちらを選ぶかは使う環境次第になりそうです。
コンデンサーマイクとの比較 (LEWITT LCT 240 Pro)

AT2020のライバル機としてよく挙げられる、同価格帯のLCT240Proとの比較です。
巷ではAT2020よりも良い音だと言われており、上位機種のAT4040との比較が行われることもあります。実際に私も初めての1本はAT2020と悩んだ結果、LCT 240 Proを購入しています。
実際に比べてみた感想ですが、確かにLCT 240 Proのほうがいい音だなと感じますね。
明瞭さの部分で一段階上を行っており、より明るくポップな印象があります。女性の方や声が籠りがちな男性の方などに、向いているマイクかなと思います。ただ、LCT 240 Proはどちらかと言えば癖のある音なので、より生音に近い音を収録したい場合にはAT2020の方が向いていそうです。
どちらを選ぶかは好みかなと思います。
audio-technica AT-UMX3との組み合わせ

オーテクからはAT2020と相性の良いAT-UMX3という配信向けオーディオインターフェースも発売されています。
コチラはAT2020やAT2040向けに設計された配信向けオーディオインターフェースで、ループバックやマイクモニタリングといった機能も充実しており、是非合わせて購入したい製品になります。
条件 : 15cm / 無加工 / 環境音なし
音質は先ほどまでのLEWITT Connect2と遜色ない良い音になっています。
また、AT2020のホワイトモデルを選ぶ場合、やはりオーディオインターフェースもホワイトで揃えたくなると思います。実はAT-UMX3にもホワイトモデルがあり、マイク周りをホワイで揃えたい方にもおすすめです。
「audio-technica AT2020」レビューまとめ

- 明瞭で癖のない音を収録できるマイク
- 繊細さも感じられて、歌や楽器の収録にも使える
- 初めの1本に向いている扱いやすいマイク
- 全体的にシンプルなデザインで質感も高い
- ホワイトモデルが全身ホワイトで完成度が高い
- 低音域の厚みが弱く、音に迫力が出にくい
- コンデンサーマイクなので扱いは慎重になる必要がある
以上になります。
いかがだったでしょうか?
- 自分の声をそのまま届けてくれるマイクが欲しい
- 歌や楽器の収録も視野に入れている方
- 白デスク環境を整えている方
- 部屋が反響しやすかったり、ノイズが多かったりする方
- 迫力のある声を録りたい方
audio-technica AT2020は、ショックマウントやアーム、オーディオインターフェーといった、マイク本体以外にも購入しておきたいアイテムが多く、初心者が導入するにはハードルが少し高いマイクになります。
また、部屋の反響具合やノイズの量によってはおすすめしにくく、定番マイクとはいえ、コンデンサーマイクで扱いが難しい事は注意しておいた方がいいです。
ただ、機材や環境がある程度整えば、繊細な表現もできる良質なマイク音質になっているので、配信や歌ってみたなど、よりレベルの高い音質が求められる用途では、非常におすすめです。
通話や配信、動画収録用に、レベルの高い音声を届けたいよという方は、ぜひチェックしてみてください。
本日は最後までお付き合いいただきありがとうございました。
また、次の記事でお会いしましょう。



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